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● マンションのはじまり

今年2月に旧同潤会青山アパートの再開発事業として表参道ヒルズがオープンし、話題になりました。
1927年に完成した同潤会青山アパートに代表される同潤会アパートは、言ってみれば、日本の集合住宅のはじまり。
日本のマンションの歴史を語るとき、たいてい同潤会アパートから話が始まることを考えると、この約80年間、同潤会アパートはマンション変遷の歴史をスタートから見てきたことになります。



1927年 同潤会青山アパートの平面例(出典:住宅問題講座6「住宅計画」)

【同潤会青山アパートの特徴】

○玄関、台所、便所、和室(2〜3室)、押入(1〜2箇所)から成立。
○「個室」の概念がない。
○浴室がない。

これがわずか3世代前のもっともモダンな住戸スタイルだったのです。



● ダイニングキッチンの登場

食寝分離が初めて実現したのは、有名な「公営住宅標準設計51C型」(1951年)においてでした。
1951年 公営住宅51C型(35m2
(出典:現代社会とハウジング/巽和夫・編)

ここで初めて提案された内容を列記します。

○食寝分離の実現のため、食事は台所を広くした場所で行う。(ダイニングキッチンの登場)

○畳の部屋は寝室と考え、それぞれの寝室が独立しうるよう、各室にふとんの入る押入を設ける。寝室間の間仕切りは隔離性を高めるため、壁とする。(個室の概念の成立)

○行水ができるように、水の流せる場所を設ける。(当時の公営住宅に浴室はなかった)

○各戸にもの入れを設ける。



● リビングの登場

それから16年。ダイニングキッチンがさらに拡大し、当時の住宅公団において「居間」が試行されました。
1967年 公団住宅標準設計におけるLDK型
(出典:公団住宅標準設計平面図集/昭和43年度)



その後、家族みんなで使うパブリックなLDKと、家族一人ひとりの空間であるプライベートな個室から成る「nLDK」という住まいのスタイルが広がり、現在ではごく一般的なプランになりました。
こうした変化の原因はいうまでもなく、様々な「物」が住居に入り込んできたからと同時に、たとえば「プライバシー」を重視するといった、住様式の変化によるものです。

「個室」について、面白いことを考えた人たちがいます。詳しくはコチラ



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