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今では「マンション」という住宅形式はごく一般的な存在となりましたが「団地」という用語が普及し始めた1960年頃にはその言葉によって表される「RC造の集合住宅」は庶民の憧れの対象でした。その中身としては…

○ 電化製品に代表される新しい耐久消費財による便利な生活
○ ダイニングキッチンや、バルコニーといった言葉で表される「モダン」な生活
○ 日当たり等に配慮した機能性の高い計画

そしてもうひとつ「ドア一枚でプライバシーが守られる」ということに対する思いがあったと思います。



おそらく当時は住宅規模がそう大きくないとか、三世代が同居しているとか、多くの人にとっての住まいである木造賃貸アパートの遮音性能が低いという理由で、プライバシーの低い生活をしていた人が多数派であり、プライバシーが守られる生活というものは非常に魅力的であったのでしょう。そしてプライバシーは携帯電話のようなものでいったん手に入れてしまうと手放せないものだったのです。こうしてマンションの計画においてプライバシーは侵すべからざる存在となったのでしょう。
その反面として「団地」の生活は「隣に誰が住んでいるかわからない」「近所付き合いの欠落した」と表現されるようにもなりました。共用廊下も「通路」として機能的・合理的な空間として設計されており、たとえば下町の路地のような雰囲気はあまり感じられません。集合住宅ではそういう空間は求められないのでしょうか?
また一方マンションの規模は年々拡大し、マンションの普及が始まった頃には2DKが一番多いタイプであったものが、現在では3LDKが一般プランとなりました。そうなると1部屋から2部屋の個室は廊下に面して窓をもつこととなり、廊下に面した部屋は「プライバシーの低い部屋」として低く見られる存在となります。




この廊下に面する個室の居住性をどう上げるかは、一般的なマンションのプランを考える上での大きな課題となっています。

マンション住戸の独立性と共用部分のアメニティを高める、ユニークな事例があります。
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